豊洲・東京ガス工場跡地へ築地市場の移転問題を考えるシンポジウムに参加しました。

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東京都が豊洲の東京ガス工場跡地に強引に築地市場を移転しようとしている問題について、日本共産党江東地区委員会と同区議団は3月6日、江東区総合区民センターをお借りして、「豊洲・東京ガス工場跡地へ築地市場の移転問題を考えるシンポジウム」を開催しました。会場は参加者で埋め尽くされ、関心の高さが浮き彫りになりました。
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パネリストからの発言では、有害物質で汚染されている工場跡地、東京都の調査や汚染処理対策の問題点について、日本環境学会幹事で地質調査所の研究者として土壌汚染問題に取り組んできた坂巻幸雄さんが報告。坂巻さんは、これまで東京都が行ってきた調査や分析は、土壌サンプルの半分は残しておいて分析データに食い違いが出れば、残しておいたサンプルで再分析するなど、当然守るべき手法が守られておらず、とても科学的に裏付けられた調査や報告ではない。石原知事にこうした問題を指摘すると「日本で一番権威のある学者が言っていることを信じないでどうする」と、科学も何もない恫喝で都民や関係者の発言を封じようする態度は断じて許せない。東京都は専門家や都民、市場関係者と公開討論を行い、土壌処理策も根本的に再検証するべきと発言しました。
その他、築地市場移転の様ざまな問題について元築地市場青果仲卸の佐藤龍雄さんが報告。東京ガス豊洲工場で働いていた伊野正之さんからは、どのような原料が現場で使われ、処理されていたのか等、当時の様子が語られました。さらに、築地市場のある中央区からは、田辺七郎区議が駆け付け区議会や区長の態度などについて発言。主催者である私たち江東区議団からは、斉藤信行区議団長が築地市場の受け入れを決めた清掃港湾・臨海部対策特別委員会での各委員の発言や、日本共産党区議団の論戦で食の安全を投げ捨て、市場の受け入れを容認している山﨑区長を追い詰めている状況が報告されました。
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日本共産党東京都議団からあぜ上三和子都議が参加し、傍若無人、厚顔無恥な石原知事の悪態や、東京都が「安全」の根拠となるデータ隠しを行い都民を欺いていること、今まで、『土壌汚染は有楽町層(地表面から十数メートル地下にある沖積層上部の粘土・シルト層)以深まで広がらないから調査の必要はない』としていたが、都議団の調査で有楽町層以深からも環境基準を上回る汚染物質が検出されている土地があるということがわかったが、東京都は、豊洲移転ありきで必要な調査を行おうとしない。「ずさんな調査・対策で豊洲移転を強行するのは絶対に許されない、4月10日投票で行われる東京都知事選挙で小池あきら知事を誕生させ食の安全を守り、都民のくらし最優先の都政に転換しよう!」と訴えました。その後休憩を挟んで、多くの会場参加者から意見や質問が出され、意見交流を行いました。
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私は、シンポジウムに参加して改めて豊洲東京ガス工場跡地に築地市場の移転は必要ないと再認識しました。2009年2月の都発表によると、土壌汚染対策費586億円を含めた豊洲新市場の総整備費は、4,316億円になり、現在地再整備費(多く見積もっても3,400億円)を大きく上回ります。土壌汚染の対策経費だけで586億円かかり、豊洲の用地費2,370億円の約4分の1に相当します。しかも、土壌や地下水が完全に浄化される保証はありません。
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「移転にNO!」とマニフェストにも掲げた民主党が東京ガス購入費をはじめ豊洲移転関連経費を含む市場会計予算を昨年3月、自民、公明両党と共に都議会で可決してしまいました。石原知事は昨年10月「凍結」していた築地移転予算を「解凍」し予算執行を発表し、論議の幕引きを図ろうとしています。
日本の食、食文化を守り育んできた市場の存在、役割は大切です。
3月11日の都議会最終本会議で汚染対策予算を削除させれば、築地移転にストップをかけることができます。
移転反対の世論と運動を大きく広げ、現在地で再整備を行うよう求めてまいります。区議会でも山﨑区長に対し食の安全が保障されない豊洲東京ガス工場跡地への築地市場の移転計画の受け入れ方針を白紙撤回し、現在地再整備を行うよう都に求よと迫ってまいります。
皆さんのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

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江東区議会議員

赤羽目たみお