また麻生副総理がとんでもない発言をしました。
麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 武装難民対策
麻生太郎副総理は23日、宇都宮市内での講演で、朝鮮半島から大量の難民が日本に押し寄せる可能性に触れたうえで、「武装難民かもしれない。警察で対応するのか。自衛隊、防衛出動か。射殺ですか。真剣に考えなければならない」と語った。(朝日新聞)
もう「失言」や「暴言」のレベルではありません。この人は人権や国際関係をまったく理解していないか、あるいは敢えて人権や国際秩序を破壊しようとしているとしか思えません。
日本は難民条約を批准しており、「出入国管理及び難民認定法」という法律も定めています(※)。いずれも難民の身に危害を加えてはいけないという当たり前のことを定めています。ところが麻生氏は、「武装難民」という言葉をでっち上げ、さも問題があるかのように発言しています。仮に悪さを試みようとやってくる者がいたとしても、「いきなり射殺」はありえません。武装グループ(攻撃を企図していれば「難民」ではありません。朝日新聞もおかしな見出しをつけたものです)が難民に混じって攻めてくるとしても、日本国法と国際法の手順にしたがって対応しなければならないのです。これは法治国家として当然のことです。何よりも、麻生氏のいうような、大量の難民の「射殺」は、国際法が厳しく罰する「ジェノサイド」に当たります。
麻生氏は「ゴルゴ13」の愛読者だと言われていますが、ゴルゴが何の咎もない難民を虐殺することはありません。現実とフィクションの区別がつかなくなった人、人権を蹂躙しようとしてはばからない人に、政治家を続ける資格はありません。総選挙が近いですが、これは別問題です。重大な国際問題にもなりえます。麻生副総理の即時罷免を求めます。
※日本共産党は、現在の日本の難民に対する態度は極めて不十分だと考えています。詳しくは昨年の参議院選政策集49をご覧ください。