悲劇が繰り返されてしまいました。しかも、都立墨東病院で・・・。
今月4日、江東区内の産婦人科医院からの緊急の受入れ依頼を、都立墨東病院をはじめ8医療機関で相次ぎ断られたうえ、墨東病院が2度目の依頼で受け入れたものの、妊婦は脳内出血で亡くなってしまいました。
都立墨東病院は、救命救急センターであり、24時間態勢でリスクの高い妊婦と新生児のトラブルに対応する「総合周産期母子医療センター」にも指定されています。産院が3ヶ所あるのみで、産科のある総合病院が一つもない江東区にとっては、文字通り母子の命綱となっています。私の娘も墨東病院で産まれました。地域住民の命の砦がまさに崩壊しようとしています。まず、今回の事件に関して、墨東病院がなぜ、妊婦を受け入れなかったのか、徹底的な調査を行い事実関係を明らかにし、緊急に対応策を講じなければなりません。
私たち区議団は、一昨年、一般分娩を中止した墨東病院に対して「体制を強化して一般分娩も早期に再開してほしい」と要望に行きました。その際「当面は緊急の周産期医療をしっかりやりたい」旨の説明を病院側はしていました。でもその時点でもぜん息などのリスクをもった妊婦は受け入れてもらえないなど、妊婦のリスクに順番を付ざるをえない状況がおこっており、早急な改善を求めてきました。
私は、議員になって2年、常に議会でこの問題を取りあげ、「安心して子供が産める環境を整備してほしい」と求めてきました。都内で妊婦が病院をたらい回しにされ、亡くなるという痛ましい事件を二度と繰り返さないように「都立墨東病院の医師不足の解消と周産期医療体制の改善等を東京都に求めよ」本会議でも、厚生委員会でも主張してきました。先日(23日)、このような痛ましい事件を繰り返すことのないよう、都立墨東病院の産科・周産期医療センターの早急な体制強化を東京都に対し求めるよう、あらためて山﨑区長に対して申し入れを行いました。
この問題は妊婦の命にかかわる重要な問題です。小手先のごまかしではすまされません。本気でこの問題を解決させ、二度と悲劇を繰り返さないためにも、国の医師抑制政策を転換し、医師の診療報酬を緊急に引き上げ、医師不足を解消しなくてはなりません。また、石原都政はやるかどうかわからないオリンピックより、緊急切実な公的医療機関の充実を図り都民の命と健康を守らなくてはなりません。
街を歩いていたら言われました。「国は、少子化だから子供を増やせというが、安心して子供を産める病院が一つもない。」ごもっともです。皆さんの怒りの声を力に、運動と世論を広げ、冷たい政治を変えて医療を充実させるために全力をつくして頑張ります!