区民が主人公の政治に転換を!第4回区議会定例会一般質問に立ちました。

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11月28日から12月13日までを会期として、江東区議会第四回定例会が開かれ、29日、29日と本会議が行われました。
日本共産党江東区議団を代表して斉藤信行幹事長が代表質問にたち、一般質問には、そえや良夫議員と、赤羽目たみお議員が各々演壇に立ち区民要求実現、くらし・福祉支える区政に転換をと論戦を展開しました。私は、与えられた15分間のなかで、大綱3点、ごみ問題、都立墨東病院問題、ワーキングプア・労働問題について質問しました。 質問内容は以下の通りです。
私は、日本共産党江東区議団を代表して、大綱3点について質問します。
まず、ごみ問題について質問します。 
ごみ問題の解決について「大量生産・大量消費・大量廃棄」の社会を根本から改め、区民・事業者・行政の協働のもと、「廃棄物は出さない、資源をなるべく無駄にしないで、廃棄物は再資源化していく」という環境に負荷をかけない循環型社会をめざすことです。
しかし国内の実態はその逆を行っています。一般廃棄物の焼却施設は、現在全国に1680施設あり、イギリスではわずかに15しかないことからも、いかに我が国のごみ政策が、「ごみを減らす」ことではなく「ごみをどう処理するか」に偏っていることが窺い知れます。今では焼却施設を大型化・広域化し、一般廃棄物の焼却能力は、全国で一日当たり20万トンとなり、実際に焼却されるごみの量は11万トンしかないため、「ごみ減量」どころか「ごみが足りない」という状況が生まれています。こうした大量廃棄型、焼却主義を改めて、国や企業など拡大生産者責任を明確にし、ごみの発生抑制に重点を置く政策の転換が求められていると思いますが区の見解を伺います。
本区においても今年3月に一般廃棄物処理計画が改定され、これまでのごみ行政の方向が大きく変わりました。これまで「不燃物」だったプラスチックを「可燃ごみ」として収集し清掃工場で燃やし焼却時に発生するエネルギーを回収・利用するサーマルリサイクルが今年十月からモデル収集が実施されています。最終処分場の延命を理由に23区区長会の方針に基づき2008年度の本格実施に向けて行われていますが、これまでのごみ発生抑制や地球環境保全に逆行するものです。
廃プラスチックの焼却について、専門家は「プラスチック製品は添加剤という多種類の化学物質などで構成され、高温で燃やすことでダイオキシンより発がん性・毒性の強い物質が数百万種類も生成される。そのほとんどが未解明のものであり危険だ」と指摘しています。廃プラスチック焼却で生じるダイオキシンや有害物質について区の認識を伺います。
本区には、新江東清掃工場、有明清掃工場と大型焼却施設が二箇所あり東京区部から発生するごみの十六%を焼却しています。今後サーマルリサイクルが本格実施されれば他の自治体とは比較にならないほどの大量の廃プラスチックが区内で焼却されることになり区民の健康と環境に影響を与える危険性が高まります。長年本区は、ごみ問題に苦しめられ、「自区内処理の原則」「迷惑負担の公平性」を掲げ二三区に提起するなど、ごみ問題のリーダーシップをとってきました。サーマルリサイクルの実施は迷惑負担の公平どころか、迷惑負担の拡大につながります。サーマルリサイクルの見直しを求めますが、区の見解を伺います。
サーマルリサイクル実施を前に、容器包装リサイクル法の改正を契機に廃プラスチックの資源化が広がり、今年十月現在、東京二三区中一二区でプラスチック製容器包装の資源回収が実施されています。江戸川区では、シャンプーなどのボトル、カップ、卵のパック、レジ袋など七品目を資源ごみとして回収が行われており。杉並区と中野区では、容器包装プラスチックを資源ごみとして回収することを区内全域に広げています。ごみ先進区としてリーダーシップを発揮してきた本区だからこそ、廃プラ焼却を改め発泡トレイ以外の容器包装プラスチックの資源回収を区内の全集積所で実施をし、多分別回収の抜本的な拡充を行い、ごみ減量を図るべきと考えますが区の見解を伺います。
次に事業系ごみ処理手数料の値上げについて、
来年四月から実施される事業系ごみ処理手数料の値上げは、区内の零細企業や商店、障害者作業所などの経営・運営に大きく影響することは明らかです。ある障害者作業所に伺ったところ、「ごみ経費が今でも月平均9000円と高額なのにこれ以上増えたら運営が厳しくなる。障害者自立援法の施行でただでさえ負担が増えているのに」と頭を抱えていました。「景気回復」が一部の大企業だけのもので、地域の商店や零細企業はまだまだ不況のただなかにありごみ手数料の値上げは許されない負担増です。区内の零細企業や商店、障害者作業所などの事業系ごみ処理手数料の減免を行うべきと考えますが区の見解を伺います。
次に都立墨東病院問題について質問します。
東京都が都立墨東病院を地方独立行政法人化に移行させようしている問題について多くの区民や患者、団体、病院関係者から都立直属で存続してほしいという声と運動が大きく広がっています。しかし、東京都の病院経営委員会は、11月26日に、制度的には非公務員型の地方独立行政法人が最も柔軟な経営形態と報告をまとめました。
独立行政法人化をめぐって、これまでに移行された国立大学病院、大阪府立病院などでも問題が指摘されています。国立大学病院では国からの交付金が3%削られ、医療費を6%節減しなくてはならず、合計6%の負担にこたえることは現実的に不可能「国立大学病院が白い廃墟となる」と告発されています。大阪府立病院では「法人化」によって行政職を七六人削減したため職員の給与や交通費の誤支給、患者や職員の質問に答えられる人がいなくなって法人に対する信頼を損ねています。また、経営効率が優先されることから目標に終われ「やりがいがなくなった」と年間200人もの看護士が退職。その後、採用年齢を40歳まで引き上げましたが看護士を確保できない事態になっています。こうした問題が示しているように地方独立行政法人では必要な体制が保障されず患者に負担を強いることは明らかです。すでに様々な問題が指摘されている地方独立行政法人化問題について区はどのような見解をお持ちですか伺います。
都立墨東病院の果たしてきた役割でも明らかなように、これまで、周産期医療や精神科救急、リウマチなど難病やリハビリといった採算の合わない行政医療を担ってきました。墨東病院の17年度の経常収支は六億円の赤字ですが、東京都が補填しこうした医療を守ってきました。しかし独立行政法人になると必要な補助金が削られ、不採算の医療が継続できなくなります。
江東区はこれまで都立墨東病院の持つ重要な役割を認めながらも地方独立行政法人化を進める都の動向を見守るとしてきましたがこのまま法人化が進められれば区民に大きな影響を及ぼします。区民の命と健康を守るという自治体本来の責任を果たし、都立墨東病院を都直属で存続させるよう東京都に強く働きかけるよう求めます。伺います。
最後にワーキングプア、労働問題について質問します。 
「働いても働いても生活が楽になりません。ワーキングプア、格差社会を本気でとめてほしい。安心して働ける江東区にしてほしい」日本共産党江東区議団が今年の夏に実施した区民アンケートに寄せられた声です。ワーキングプア増大の原因は構造改革の名の下に進められてきた派遣労働法など労働法制の改悪によるものです。ワーキングプアの広がりは「ネットカフェ難民」といった新たな問題を生じています。厚生労働省の全国調査では五四〇〇人もの方が家賃分の収入も得られずインターネットカフェで生活していることがわかりました。しかもネットカフェ難民の多くは20代から30代で、若者を取り巻く雇用状況がいまだ深刻な事態であることが浮き彫りになりました。「先日、私が区内数箇所のネットカフェに伺ったところ、常時、二~三名の方が寝泊りをしているというお話を聞かせていただきました。本区内においてもネットカフェ難民が存在するほど身近な問題になっています。こうした問題を解決するためには実態を把握することが重要です。江東区独自に実態調査を行い、ネットカフェで暮らしている方が、生活再建できるよう家賃助成制度を創設し、政府に対し労働法制の改正を求めるべきと考えますが、見解を伺います。
本来、住民の命と暮らしを守るべき江東区が率先して正規雇用を増やし労働条件の改善に努めワーキングプアをなくす先頭にたたなければなりません。しかし行政改革の名の下に、正規職員を非常勤やパート、臨時職員に置きかえたり、公立保育園や児童館、さらに窓口業務の民間委託を推し進め非正規雇用を広げ、新たなワーキングプアを生み出していることは大問題です。江東区の臨時職員の時給は890円と区内で働く高校生の平均時給よりも安く、非常勤職員の賃金は正規職員とほぼ同じ仕事をしているのに時給ベースで正規職員の半分以下、一生懸命働いても、いくら技術を身につけても、区民の暮らしに貢献しても昇給や一時金、退職金がありません。せめて残業代だけでも払ってほしいという切実な声も聞かせていただきました。国の人事院勧告でもはじめて非常勤職員の適正な待遇について触れられました。非正規職員の待遇の改善は地域で格差に苦しんでいる労働者全体の底上げにもつながります。江東区は非正規雇用の拡大をやめ正規雇用を増やし臨時職員の最低時給を1,000円以上にするなど待遇改善を図ることを求めます。伺います。
次に、本区の国保料徴収員は、時給770円で月によっては10万円程度にしかなりません。また、区から支給される徴収経費も不十分で徴収先と連絡をとる際に使う携帯電話の通話料や、訪問につかう自転車が故障した時の修理代など経費の多くを自己負担しています。公金を受領し管理する上でも正規職員をあて行わなければいけない事業を、非常勤に丸投げし十分な手当をしない区の態度はひどすぎます。携帯電話の貸与や必要経費の増額など改善を求めますが、区の見解を伺います。
次に労働法制の周知について、
これまで私たちは労働に関するトラブルや労働法を知らないがゆえに不利益を受ける青年を少しでも減らすために、東京都が発行している「ポケット労働法」の普及を再三求めてきました。昨年度、労働相談情報センター亀戸事務所の相談件数は過去最高の7,321件でした。これらの中には、労働法の知識があればトラブルにならず、不利益を受けずに済んだのではないかと思われるものもあったはずです。 
台東区や日野市では「成人式で新成人に配布」、お隣中央区ではホームページにリンクを貼って啓発活動を行っております。本区としても積極的に取り組むべきではないでしょうか。伺います。
さらに、安心して働ける環境を整えるためにも、青年への健康診断の実施は重要です。非正規で働く青年労働者には定期的な健康診断の機会はありません。高校・大学を卒業してから何年もの間、健康診断を受けられずに、気がついたときには重い病気になっていた、こういう若者も少なくありません。葛飾区では、要綱を作成し20代への健康診査、子育てママの健康チェックを実施しています。千代田区では平成十五年度から区民健康審査の対象を20歳まで引き下げ、年間で約450人の青年が受診。大変喜ばれています。港区や杉並区でも30歳から実施をしています。本区においても、若者が健康の心配なく働き暮らせる環境をつくっていくために若者向け健康診査の創設を求めます。区長の見解を伺いまして私の質問を終わらせていただきます。
ご静聴ありがとうございました。

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